イスラエル南部の砂漠地帯で存在感を放つヤティール・ワイナリー
この記事の目次
ヤティルワイナリーのプロフィール
初めて砂漠地帯に新境地を見出し急成長する生産者。
設立10年足らずでイスラエルでもトップクラスの評価と知名度を獲得する成長ぶりは稀であり、さらに砂漠地帯で良質なワインを生産することは世界的に見ても革新的なチャレンジであり、特別な存在感を放っています。
“
❞
ヤティール・ワイナリーの設立は2000年。
イスラエルで歴史ある生産者として名高いカーメル・ワイナリーと地元のブドウ栽培家との合弁事業として始まったもの。
イスラエル南部に広がるネゲブ砂漠の北東端の半砂漠地帯に植林を行い、今ではイスラエル最大の森の1つと呼ばれる「ヤティールの森」の中心地に畑を所有しているのがヤティールワイナリー。
豊かな日照でブドウの果実感は高まりますが、夜は非常に低い温度になるため美しい酸味も持ち合わせたブドウが育ちます。
また、半砂漠地帯は降水量が少ないため、ブドウは地中深くまで根を伸ばす必要があり、その結果土地の成分を吸い上げたブドウが育つのと同時に、必然的に収穫量も少なくなるため残されたブドウは充実した果実を実らせるというわけです。
ワイン製造を担当するエラン・ゴールドワッサー氏は次世代の生産者の象徴と呼ばれる人物。
オーストラリアのアデレード大学でブドウ栽培を学び、バロッサとマクラーレン・ヴェイルなどで栽培から醸造までの業務に携わり修行。イスラエルに戻ってからはこのヤティールワイナリーに入り、生産工程を築いた若きプロフェッショナルです。
おすすめワイン
ヤティール・ヴィオニエ
❝
❞
白桃やジャスミンのようなトロピカルなニュアンスが特徴的なヴィオニエです。
爽やかな酸がまろやかな酸に変化する「マロラクティック発酵」をあえて行わない事で、味わいに生き生きとしたフレッシュさを感じさせるミディアムボディの味わいを表現しています。
また数年の熟成で果実味は円熟し、落ち着きある蜂蜜のニュアンスが感じられる味わいを楽しむこともできます。
ヤティール・ロゼ
美しいロゼ色がバカンス気分を盛り立ててくれるワインです。
若々しいフレッシュな味わいを表現するため、早めに収穫したブドウを使用しており、ラズベリーや白桃の風味が広がるフルーティーな辛口ワインです。
ヤティール・フォレスト
ヤティールワイナリーの顔。
2007年にワイン評論家のロバート・パーカー氏が、イスラエルの 9つのワイナリーの銘柄90ポイントを超える得点を付けたことは話題になりましたが、その一つがこのフォレストだったのです。
ブレンド比率は年によって最適に調整されますが、カベルネ・ソーヴィニョン、プティ・ヴェルド、マルベックの3種で構成されており、力強さが特徴的な3種をブレンドすることで濃厚で複雑な味わいが生まれ、10年程度の熟成にも耐えるポテンシャルを持ったワインに仕上げられています。
豊潤な果実味にローストされた樽やチョコレートのニュアンス、適度な酸やタンニンを兼ね備えたバランス感覚に優れた味わいは奥深く、コクのある肉料理などに合わせる事で、より優雅なひとときを楽しめるでしょう。
ワイナリーへの訪問
【アクセス】
ワイナリーへの訪問は可能ですが、事前にお問い合わせください。
住所 Tel Arad
電話番号 08-6212255