おすすめイスラエルワイン~特徴・歴史や生産地紹介
多くの日本人にとってあまり馴染みがないイスラエルという国、そこで生産されるワインとは一体どのようなものなのか。
今回は基本情報と歴史を中心に、イスラエルワインを紐解いてみたいと思います。
この記事の目次
イスラエルワインの概要
イスラエルは中東に位置し、西に地中海、東はヨルダン、北東はシリアと接し、東西はエジプトと隣り合っています。
緯度は日本の九州と同じくらいで、国土面積は四国とほぼ同じ。
ワイン生産地は5つに分かれており、北からGalilee(ガリレア)・Shomron(ショムロン)・Samson(サムソン)・Judean Hills(ジュデアン・ヒルズ)・Negev(ネゲヴ)で、ガリレアはその中でもUpper Galilee(アッパー・ガフィレア)、Lower Galilee(ロウワー・ガリレア)、Golan Heights(ゴラン・ハイツ)の3つの小地区に分かれています。
イスラエル北部から中央部が地中海性気候に属し、火山性土壌に恵まれ、山間部では標高の高さによる寒暖差と冷涼な風、そして海へと下るにつれ地中海性気候による高温多湿な環境を生かしたブドウ作りが行われています。
南部はほとんどが砂漠地帯に属し、土壌は黄土中心のローム層。
北東部や中央部の高地でワイン造りが行われています。
栽培されているブドウ品種は白がシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、エメラルド・リースリングなど、赤がカベルネ・ソーヴィニヨン、カリニャン、メルローなど国際品種がほとんどを占めています。
その中でも特徴的なのが白のエメラルド・リースリング(リースリング×ミュスカデル)。
アメリカや南アフリカでも栽培されていますが、ここまで高いポテンシャルのワインを生み出すことができているのはイスラエルをおいて他にはなく、イスラエルワインの一つの特徴といえます。
イスラエルワインの歴史
イスラエルは世界最古のワイン産地の一つとされ、5,000年以上の歴史があると言われています。
しかし7世紀、ムスリムの侵攻によって宗教上扱われる儀式用ワイン以外の生産が禁止され、約300種あったとされる土着品種もこの時に全て引き抜かれたと言われています。
その後1,200年の空白期間を経て、19世紀に入りようやくオスマン帝国が儀式用以外のワイン造りを認め、1882年に当時Château Lafite-Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト)のオーナーだったEdmond de Rothschild(エドモン・ド・ロートシルト)男爵がCarmel Winery(カーメル・ワイナリー)を設立したことから、ようやくイスラエルワインの歴史が歩みを再開しました。
1967年の第3次中東戦争の勝利を経て経済成長が訪れ、食生活の豊かさが上がるにつれ、儀式のためのワインではなく日々を彩る楽しむためのワインも求められるようになります。
1983年、現在イスラエルのワイナリーとしては日本で最も有名な Golan Heights Weinery(ゴラン・ハイツ・ワイナリー)の創設を機に、高品質なワイン造りが活発に行われるようになり、数多くのブティック・ワイナリーが創設され現在に至ります。
その流れの中で世界的にイスラエルワインが注目されるきっかけとなったのが、2007年にかの有名なRobert M. Parker, Jr(ロバート・パーカー)氏が9つのワイナリーのワインに90Pt以上の点数をつけたことです。
そして国際的な認知を得た現在、土着品種を再興しようという動きが出ています。
今のところJandali(ジャンダリ)とMarawi(マラウィ)が最有力とされており、これからのイスラエルワイン史に名を残すことが期待されています。
イスラエルワインをオススメする理由
“イスラエル”という国を想像する時、一体どのような国を思い浮かべるでしょう。
多くの日本人が宗教的な聖地であることと地政学的な観点から少し不安を抱くのではないかと思います。
ワインはその国の色をよく表していると言われ、同じ品種でも国によって面白いほどに味わいやキャラクターが全く異なります。
国際品種が主のため味わいが想像しやすい、海産物をよく食べる国柄のためワインも日本人の舌に合いやすい、世界的な評価も得ているなど、理屈の上でのオススメポイントもたくさんあるのですが、一口飲んだ時その想像とのギャップに驚かれることがいちばんかと思います。
ワインが好きな方であればいつだってその楽しい驚きを求めているかと思いますので、まだ体験したことがない方はぜひ挑戦してみることをオススメいたします。
またイスラエルのワインは国内消費が主で輸出はごく一部のものであるため、現地の方がより多種多様なワインを楽しめます。
一般解放しているワイナリーもいくつかあり、ツアーも組まれているので、別の機会にまたご紹介したいと思います。